芝生の情報館

あなたにもできる!西洋芝の管理

1.刈り込み

1)刈り込み機械(芝刈り機etc.)

芝刈り機(モア)には、大きく分けてプロペラ式回転刃のロータリーモアと回転巻刃のリールモア(写真1)があります。刈高30mm未満の場合は、刈り込みの仕上がりの良さでリールモアをお勧めします。刈高が30mm以上の場合はロータリーモアを使用するとよいでしょう。芝刈り機を購入する場合は、芝生の種類に合った刈高に設定できるかどうかを必ず確認してください。
ベントグラスの芝生をゴルフ場のグリーンのような状態で維持する場合は、刈高5mm前後で刈り込み可能な芝刈り機が必要です。このようなモア(グリーンモアと呼ばれるリール式のモアです)は大変高価で日常のメンテナンスにも手間がかかります。購入する場合は事前に取り扱い業者へご相談された方がよいでしょう。
小面積の芝生や庭のコーナー部分、樹木や縁石等の周りなどは、芝刈り機ではうまく刈れませんので、刈り込みバサミ(写真2)や電動バリカン(写真3)などを使用します。


写真1.電動式リールモア

写真2.刈り込みバサミ

写真3.電動バリカン

2)作業方法

芝生の刈り高の目安
ベントグラス<ゴルフ場グリーン並み> 5mm〜6mm
ベントグラス<芝庭用、観賞用、装飾用> 10mm〜15mm
ビバターフ(ケンタッキーブルーグラス) 20mm〜25mm
ジョイターフ (トールフェスク、ケンタッキーブルーグラス混合) 30mm〜35mm

上記の数値を目安にして、芝刈り機の刈高(かりだか)を設定します。刈高は芝生の状態を大きく左右しますので、高さを決定するにあたっては芝生の種類、用途に合わせて正しく設定します。

刈高はできるだけ一定にしてください。もし刈高を変更する場合でも、急激な刈高の変更は避けてください。急激に刈高を下げますと芝生の成長点を刈ってしまい(軸刈りといいます)黄色く変色してしまったり、最悪の場合、枯れてしまうこともあります。刈高を下げる場合には、春先や秋口といった芝生の状態の良い時期を選び、0.5mm〜1mm単位で下げてゆきます。
※暖地で夏越しが心配な方は、上記の目安に拘らず、夏場は出来るだけ刈高を上げてください。それだけでも夏越しできる可能性は随分と高まるはずです。

刈り込み頻度は別表の回数を参考にして行ってください。平均気温が10℃以上になると成長し始めますので、成長が盛んになる季節には出来るだけ頻繁に刈り込んでください。芝が伸びてから刈り込むというのではなく、刈り込みは定期的に行うようにしましょう。また、伸びすぎたからといって、一気に刈り込んではいけません。先述の茎刈りになる危険があります。一旦伸ばしてしまった芝は徐々に下げてゆくしかありません。ですから、いかに伸ばしすぎないかが刈込み作業のポイントです。寒地型の芝生の場合、どの種類でも最低1週間に1回の刈り込みが必要です。ゴルフ場のグリーンのような状態にする場合には、毎日欠かさず刈り込みを行います(ただし、ベントグラスに限ります。また、成長期間以外は毎日刈る必要はありません)。

刈り込み後は刈りかすの除去を行います。機械に集草バケットがある場合には必ずバケットを機械に装着し集草してください。集草バケットを装着することで刈り込み後の刈りかすの除去の手間が省けます。(写真4-6)バケットの無い機械を使用する場合には、刈り込み終了後、直ちにホウキ等を使用して集草を行い、刈りかすを残らず除去します。集めた刈りかすは適切に処分してください。

写真4-6.刈りかすは集めて適切に処分してください。
刈り込み作業が終了しましたら、作業機械の耐久性や腐食防止を考え、ゴミ、刈りかすを取り除いてから水洗いしましょう。刃の部分は特に錆びやすいので、水洗い後は速やかに乾かすようにしてください。
また、当然のことですが、使用すれば刈り込み機械の刃は少しずつ消耗してしまいます。切れない刃で刈り込みを続けますと「葉先を切る」のではなく、「葉先を引きちぎる」ようになり、芝の状態に悪影響を及ぼします。1ヶ月に1回程度は刃の研磨を行ってください。刃の研磨の方法についてはご使用の機械の取扱説明書をお読みください。

写真7.手動式リールモアと集草バケット